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2015/03/19

親子進路学習会でのお話

Tweet ThisSend to Facebook | by:kawashima

勤務校の市内で中学2年生(約200名)を対象とした親子進路学習会が開催されました。
当日は,近隣の進学校と本校の2校の参加がありましたが,生徒の希望数の多い学校ということで依頼されました。

事前にお話しいただきたいと与えられたテーマは,

生徒一人ひとりが主体的に進路を決定するにあたっての心構え」(20分程度)です。


当日用意した原稿は以下のとおりです。


本日は,お招きいただきまして誠にありがとうございます。

 

本日のテーマは,「生徒一人ひとりが主体的に進路を決定するにあたっての心構え」ということで,20分程お話させていただきます。

 

一昨日,後期選抜の合格発表がありました。この時期に親子進路学習会が設定されているのは,2年生が「次は自分たちだ」と決意するにはとてもよい日程だと思います。

 

さて,本校はお陰様で後期選抜の倍率が高かったこともあり,合格発表の様子がNHKのほっとぐんま640で放送されました。見た方はいますか?

合格した受検生の数名がインタービューを受けていましたが,そのなかで,「看護師になりたいので一生懸命勉強します」と抱負を述べていました。

 

例えば,看護師になるには普通高校へ行き,高等看護学校を受験するという方法もあります。もちろん,他の専門高校でも受験できますが,興陽高校では「福祉系列」の勉強をして介護福祉士の国家資格をとってから看護学校に進学すれば,介護にも看護にも対応できる看護師になることもできます。

 

先ほどの看護師を目指す生徒はどのようにして将来を見据えたのでしょうか?

 

中学2年生では,チャレンジ・ウィークで就業体験をしたと思います。

何をやられましたか?

発表会もあったと思いますが,そこでどのようなことを感じましたか?

 

本校でも,2年生の夏休みに9日間のインターンシップを行っています。

生活系列の生徒は幼稚園や保育所で体験を行い,福祉系列の生徒は介護施設で実習を行っています。他に,農業関係系列の生徒は農家さんにいったりもしています。

自分が将来どのような職業に就きたいのかをしっかりと考える必要があります。

話は変わりますが,中学生に話をする時,「高校を選ぶ」ということは「人生を選ぶ」ということだと言っています。

ちょっと大げさに聞こえるかも知れませんが,高校は学校によってかなり違うのです。

 

高校は大きく分けて三類の学科があります。それは,

・普通科

・専門科

・総合学科 です。

 

普通科は,中学校までの学習をより深める普通教育の学習を行います。

大学等の進学を意識した時に,まず考える学校だと思います。

普通科へ進学するということは,3年間進学に向けた勉強をするということです。卒業後どのような専門分野へ進むかは,進路先を決定する過程で決まります。希望大学に合格できない場合は,受かった大学に行くか,浪人するかです。

 

専門科は,農業・商業・工業・情報・福祉などに関する専門教育を行う学科です。

普通教科の他に,それぞれの専門科目の学習があります。興味関心がマッチすれば,とても面白い勉強ができます。

 

一つ注意していただきたいのは,保護者のみなさまが高校生の頃と,今の専門高校とは違うということです。保護者のみなさんの頃の専門高校の卒業生の多くは就職したかと思いますが,現在は四年制大学をはじめ短大・専門学校への進学者が多くなっており、伊勢崎市内の専門高校ではおよそ6~7割が進学しています。
 

総合学科は,平成6年にできた新しい学科で,普通科・専門科に続く第3の学科として登場した学校です。本校も平成17年に総合学科になりました。

総合学科は,自分の適性や進路に応じた時間割を自分自身で作る単位制の学校です。

本校の詳細は時間があれば後ほどお話しします。

保護者の方に気をつけていただきたいのは,専門高校や総合学科へ進学したからといって,その先の学校へ進学する場合も十分あるので,そのための準備をしっかりとしておいて欲しいということです。

 

冒頭,「高校を選ぶ=人生を選ぶ」と言いましたが,入った学校が自分に合うか合わないかは,自分の性格なども考慮する必要があります。

例えば,高校にはその学校独特の文化がありますので,そういうものも考慮する必要があります。

 

一般に日本の高等学校の指導は,「『しぼる』と『しばる』」に分けられると言います。

大学進学を考えた時に,一般入試で進学しようと思えば,進学校に進学する以外ありません。そのため,生徒はすさまじい量の学習を強いられるのです。これが「しぼる」です。

 

一方,「しばる」とは,校則で「しばる」のです。

本校も頭髪等女子のスカート丈等かなり厳しく指導していますが,学校生活に向かわせるためにも厳しく指導しています。

 

例えば,あまり知られていないかも知れませんが,本校では遅刻をすると,「遅刻マラソン」というのがあります。もちろん,電車遅延したり,通院したりした場合は免除します。このマラソンを実施するようになって,遅刻が激減したのです。

普通に生活していれば遅刻はしない訳ですし,「遅刻マラソン」があっても遅刻をしなければ問題ないのです。そういう意味からも,今後も「遅刻マラソン」は続けるべきだと思うし,「本校の文化」だと思っています。


先ほどいいましたが,学校にはそれぞれ文化があります。専門用語で「hiddencurriculum」といいますが,それぞれの学校には,「こういう生徒になって欲しい」という意識があるのです。

 

どこの高校もそうですが,最も大切なことは「集中して授業に取り組む」ということです。進学校であろうが無かろうが,授業が最も大切な時間です。そして,その授業に堪えられるかどうかを入試で選抜しているのです。希望者が多くなれば,そのレベルが若干上がり,希望者が少なくなればレベルは若干減るかもしれません。


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