勤務校は,本日平成26年度の第3学期始業式でした。毎学期始業式で「教務主任講話」として話をしています。
本日の内容は以下の通りです。
明けましておめでとうございます。
みなさんにとってどんな冬休みだったでしょうか?
お正月を挟みましたので,楽しかったこともいろいろあったと思います。
さて,今日から第3学期です。
3学期ががみなさんにとって有意義な学期になることを期待します。
3年生は卒業が目前に迫っています。
2年生はいよいよ進路を決める一年となります。
1年生は系列も決まり,いよいよ後輩ができます。
始業式の教務主任講話は、毎回同じ内容の繰り返しています。
“授業で赤点を取らないためのポイント”を3つ紹介しています。
・学校を休まない。
・約束を守る。
・教師が設定した目標(ハードルと言っていますが)をクリアする。
3学期はまとめの学期で,とても短いので集中して取り組みましょう。
さて,今回も1冊の本をもってきました。
これも古典ですが,梅棹忠夫著『知的生産の技術』です。
1983年7月24日に読了しているので,読んでからすでに30年が経ちました。
この本は,中学校の先生から大学一年の夏休みに紹介されてすぐに読んだ本です。その時に「勉強の仕方を学びなさいよ」と指導していただきました。
この本の“はじめに”に,以下の内容が書かれています。
「今日,学校においては,先生が教えすぎるのである。親切にあまりにも親切に,何でも間でも,教えてしまうのである。そこで学生は,教えてもらうことになれて,自らまなぶことをしらない,ということになってしまう。・・・(中略)・・・学校では,ものごとをおしえすぎるといった。それとまったく矛盾するようだが,いっぴうでは,学校というものはひどく「おしえおしみ」をするところでもある。ある点では,本当におしえてもらいたいことを,ちっともおしえてくれないのである。どういうことをおしえすぎて,どういう点をおしえおしみするか。かんたんにいえば,知識はおしえるけれど,知識の獲得のしかたは,あまりおしえてくれないのである。そのことは,中学・高校ばかりか,ざんねんながら学問の府であるところの大学においても,おなじである。」
知識を得るだけなら,インターネット上で学べます。
試しに,検索窓に「gacco(ガッコ)」と入力してみてください。
日本初のMOOC(大規模オープンオンライン講座)として学べます。
私も現在,「インタラクティブ・ティーチング」という受講していますが,結構勉強になります。
今みなさんにとって重要なことは,「誰にとっても,生涯にわたって学び続けることの必要性がますます大きくなり,そのための基礎となる力をこの興陽高校で学んでいるという自覚です。
特に就職するみなさんは,興陽高校が最後の教育機関になるかも知れないのです。
今学んだ知識だけで,このグローバル化した社会を今後50年以上勉強しないまま過ごせるはずはありません。
社会に出たら,いろいろと勉強する必要が出てくるのです。しかも給料と直結するので,資格に合格しないと給料が上がらないということもあります。
社会に出た時に,自分でちょっと調べればできるようにしておくことが大切なのです。
そのための勉強を,今,この興陽高校でしているのです。
試験前に学習時間調査では,学習時間のちょうど真ん中の生徒のデータがおよそ100分です。社会に出た時に困らない力を付けるためにも,毎日机に向かう習慣を身に付けて欲しいと思います。
勉強すると,分からないことがどんどん増えてしまいますが,それらに対する興味や関心が高まり,勉強がどんどん楽しくなってきます。ただ,その「分かる」や「楽しい」になるまでは努力と我慢が必要で,残念ながら途中でドロップアウトしてしまう人が多いのです。
勉強はみなさん自身のためになっているという自覚をしっかりともち,日々過ごしてもらえればと思います。みなさんの今後に期待しています。
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